マリモJORNAL

-組み方いろいろ- 共働き夫婦の住宅ローン

共働きの家庭では、夫の収入だけでなく妻の収入をあわせて住宅ローンを組むケースが増えています。
「いつか無くなるかもしれない妻の収入をあてにしたくない」と
住まい購入に向けた貯金や、夫の収入アップのタイミングを待つことに歳月を費やすよりも、
「将来に備えて、できるだけ早く準備したい」「今、妻の収入があるうちが、理想の住まいを購入できるチャンス」と
考える人が多くなったからです。
子どもの誕生による妻の休職や離職、子どもの教育費、定年・老後の生活など、ライフイベントを意識することで、
名義をどうするかやローンの組み方など、自分たちに合った購入計画がみえてきます。
今回のマリモジャーナルでは、マンションを購入する前に夫婦でじっくり考えておきたい
「住まい購入を目標にしたライフプランニング」「住まいの名義のこと」「住宅ローンや予算のこと」についてご紹介します。

まずは、今の家計状況を把握し、
夫婦の将来設計について話し合おう!

共働き夫婦は世帯収入にゆとりがある反面、お互いの収入・貯蓄・支出内容についてあまり干渉し合わないという場合も多いようです。
まずは、夫婦のお財布事情と現在の家計状況について正確に把握し、無駄な支出がないかチェックしましょう。
子どもの教育資金や家族の趣味・レジャー資金など、必要となる予算は各家庭の考え方によって大きく異なりますので、
「子どもは何人ほしいか」「教育資金・レジャー資金にどれぐらいの貯金が必要か」「妻の産休中の収入の変化にどう対応するか」など、
夫婦でシミュレーションしたうえで、どれぐらいの住宅資金を出し合えるか話し合ってみましょう。

お互いの
お財布事情は?
毎月の給与・ボーナスなどの「収入」、預貯金・株式などの「保有資産」、住民税・所得税・社会保険料など毎月天引きされる「税金・保険」、交際費や趣味に必要となる「支出」、クレジットカードローンやキャッシングなどの「借入金」の5つのお金について、まずはお互いに把握しましょう。特にクレジットカードローンやキャッシング、自動車ローンの借り入れ状況については、住宅ローン申し込みの際に審査の対象となります。返済可能な借入金は早めの清算を心がけましょう。
将来の仕事観は? お互いの将来の仕事観、特に「妻の働き方」については夫婦で合意しておきたいところ。出産・育児を想定した場合に、現在の仕事を続けることができるのか?または子育てに専念するためしばらく仕事を離れるのか?によって、将来の世帯収入が変化しますから、今後の収入の増減を視野に入れたうえで無理のない購入計画を立てましょう。また、親の介護だけでなく、自身が病気になった場合、離職することになった場合など、「万一」の事態についても検討を。
子育て方針は? 内閣府(※)の調査によると、子育てに必要な平均費用は、未就学児で月額約7万円、保育・幼稚園児で月額約10万円、小学生で月額約9万6000円、中学生で月額約12万9000円となっており、大学卒業までに子ども一人にかかるお金は約2400万円~約3000万円とされています。子どもの人数や、公立・私立の選択、子どもとの休日の過ごし方によって、教育資金・レジャー資金が大きく変わってきますから、子育ての方向性についても夫婦でじっくり話し合いましょう。
※出典:内閣府平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査

知っておきたい住まいの名義のこと。
お金を出した割合で「持分」が決まる!

夫婦が資金を出し合って住まいを購入する場合、土地や建物は「共有名義」となります。
また、それぞれが持つ所有権の割合のことを「持分」といい、持分についてはお互いが出した資金の割合に応じて決定します。
「ふたりで買うのだから、持分は半分ずつで」と、持分を計算せずに登記してしまったり、妻も頭金を出したのに夫だけの名義にしてしまったりすると
どちらかが負担した分を相手に贈与したとみなされるため、贈与税が課せられる場合もあるので注意が必要です。

夫婦で住宅ローンを借りるなら、
ペアローン・収入合算がオススメ
それぞれのメリット・デメリットを把握して、
賢く借りよう!

共働き夫婦が住まいを購入する場合、夫単独または妻単独で住宅ローンを組むのではなく、
「ペアローン」や「収入合算」を利用することによって、借入額を増やすことができます。
また、「ペアローン」は、一定要件を満たしていれば妻も「住宅ローン控除」を受けることができ、10年間に渡って所得税の減税メリットがありますが、
途中で妻が仕事を辞めてしまった場合には残りの控除は受けられなくなります。
このように、夫婦の働き方やライフイベントの時期等よって、最適な住宅ローンの組み方が異なるということになるのです。
その他にも、万一夫婦が離婚する場合、離婚協議を行う時点で住宅ローンが残っていると、
その住まいにどちらかが暮らし続けるためには新たにローンの審査・借り換えが必要になるほか、単独名義への変更手続きがとても複雑になるため、
住まいとローンの精算がなかなか進まず協議が難航するケースもあります。
借り方によって、どんな違いがあるのか下の表で確認するとともに、メリット・デメリットとなるポイントを抑えて賢い組み方を検討しましょう。

  • 1

    「ペアローン」・「連帯債務の収入合算」の場合は、夫婦それぞれが、
    ローン契約を行うため、夫婦共に住宅ローン控除を利用できる!

  • 2

    「収入合算」は婚約者でも可能。

  • 3

    「ペアローン」は団体信用生命保険に個別に加入するため、夫または
    妻のいずれかが死亡しても残された一方の住宅ローンが残る。

  • 4

    「収入合算」は収入合算者(本表では妻)は団体信用生命保険に加入でき
    ないため、妻が死亡した場合にも住宅ローンが全額残る。
    ※フラット35を利用する場合は、特約料を1.56倍にすることで収入合算者(本表では妻)も団体信用生命保険に加入することができます。

夫婦のこれからのライフプランをシミュレーションし、人生の早い段階で住まいを購入するということは、豊かな老後への備えにもつながります。今回のマリモジャーナルでは、共働き夫婦の住まい購入やライフプランニングのチェックポイント、共有名義についての豆知識をご紹介しましたが、住まいの購入タイミングを計る際には、自分たちが「あと何年働くことができるのか?」を考えながらシミュレーションすることも大切な作業です。一般的に住宅ローンの支払い期間は最長35年となっているため、定年完済を目標に逆算してみると、自分たちが何歳までに住宅ローンを組むべきかがわかります。もちろん、繰上げ返済をこまめに行って支払い期間を短縮することも可能ですが、夫婦の定年年齢を意識することで、より具体的な「住まいの購入計画」を立てやすくなるでしょう。